特別養護老人ホーム(ユニット型)は、従来型に増設された、2階・3階で2ユニット(1ユニット10人)
計20名の小規模な施設です。「ユニット」という言葉から一番にイメージされることは何でしょうか。現代
社会福祉用語の基礎知識では『特別養護老人ホーム等における入居者への集団処遇の反省から、入居者の特性
に応じて少人数とその居住空間をつくりケアする試みである。家庭的な雰囲気の中で入居者の生活ペースに合
わせた新しいケアの取り組みである』とされています。
この文章の説明では難しい印象を受けますが、私たち職員がしていることは、入居者の方々が毎日を快適に
過ごされるように入浴、排泄、食事といった日々の生活のお手伝いをさせていただいています。しかし、ただ
お手伝いをさせてもらうだけではなく、入居者の方々の身体状況や精神状態に応じて、日々の暮らしの活性化
を図っていく取り組みをしています。生活の中での役割分担を担い合ったり、趣味を広げたりできるようにし
て、毎日の暮らしの中で、身体の機能をできるだけ低下させる事がないようにしています。
私たちは、入居者の方々に第二の家と思ってもらえるように、日々共に生活を送らせてもらっています。
しかし、誰でも今まで住んできた家が一番住みよい場所であり、また思い出深い場所に違いありません。例え
介護が必要になったとしても、自宅で家族と住み、地域の親しい人々と共に不安のない生活を送りたいと願わ
れているのではないでしょうか。そのような思いを私たちは真摯に受けとめて、入居者の自己決定を最大限に
尊重しながら、個別のケアを実現していくことができるよう、日々努めています。
毎日の暮らしの中で、入居者の心の中には様々な思いが溢れています。ご家族の皆様のご理解とご協力のもと、
私たち職員一同、皆様の心からの笑顔が見られるよう、そして心の声が聴こえるような暮らしの場がつくれる
ことを目指しています。
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ユニットのリビングは、食事をするだけではなく、趣味活動や ご家族との談話等、居心地の良い場となっています。 時には台所に立ち、職員と一緒に調理をされたりして、家庭的 な雰囲気のもと、会話を楽しみながらゆっくりとくつろいでいた だけるような空間となっています。 |
居室はリビングを囲むように設置されており、 皆さん自由に個性を出し合いながら、共同生活 を送られています。和やかな生活空間の中で、 笑顔や笑い声が響き合います。 |
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第二の家として、ゆったりと住める空間である為に、ご家庭から 思い出のある家具などをお持ちいただいています。趣味を活かした 作品などを飾ったり、お仏壇を置かれている方もおられます。 皆様、思い思いのお部屋の中で自分らしい毎日を過ごされています。 |
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お風呂は心も体も癒してくれます。 窓の外には緑溢れる景色が広がっています。 時間を気にすることなくゆったりと入浴され、 喜ばれています。夜に入られる方もおられます。 |
当施設「ユニット」から一歩外へ踏み出すと、テラスへとつながっており、ユニット周囲をぐるりと
散歩することができます。自然いっぱいのさわやかな空気を吸い込み、自然と口笛を吹いたり歌を唄い
ながら散歩される方も。日々の生活の平穏さを保ちながらも、入居者の方々の個性を引き出せる環境を
つくり、毎日の生活を充実させていきたいと考えています。